「デビアス」は世界的に有名で人気のある宝石の高級ブランド

デビアスは、世界的に人気の高い宝石ブランドです。設立当初からダイヤモンドの生産、価値、加工に携わり、ダイヤモンドの価値を高めることに尽力してきました。かつて一部の上流階級の贅沢品だったダイヤモンドがこれほどまでに多くの人々に愛されるようになったのには、デビアスの巧みな戦略が関わっているのです。
宝石ブランドとして世界的に人気のある「デビアス」
デビアスは、設立から130年以上に渡り、ダイヤモンドの生産から加工に携わってきた企業です。ダイヤモンドの品質と価値を守り、業界の発展と深く関わってきたダイヤモンド業界の一大宝石ブランドです。ダイヤモンドに施されるカッティングの中で最も美しいと言われているのが、有名なブリリアントカットです。ダイヤモンドの原石を、デビアスの熟練の宝石職人の手でひとつひとつ丁寧にブリリアンカットされ、美しく気品のある輝きを放ちます。デビアスで販売されるダイヤモンドは、グループ内のダイヤモンド専門研究機関で1粒ずつ鑑定されており、購入時に鑑定カードが発行されます。鑑定カードには4Cの評価やカッティングの図、寸法や内包物の位置などが記されており、ダイヤモンドとしての証明だけでなく、ダイヤモンドをより詳しく知ることもできます。デビアスでは原石の産出、鑑定、カッティングまで一元管理することで、厳しい基準を完全にクリアしたダイヤモンドしかブランド品として流通しません。このダイヤモンドに対する徹底したこだわりと愛が世界中の多くの人々から人気を集めているのです。
「デビアス」が有名になったきっかけは米国の宣伝キャンペーン
ダイヤモンドは永遠の輝きというキャッチフレーズを聞いたことがある人は多いはずです。これこそが、デビアスが世界的に有名になったアメリカの宣伝キャンペーンのキャッチフレーズです。設立当初からダイヤモンドを守り、その価値を高めてきたデビアスですが、第二次世界大戦の直前から婚約・結婚指輪としての地位を確立させようとしました。ロマンス映画の中で結婚祝いにダイヤモンドを贈ったり、雑誌や新聞などにダイヤモンドに関するロマンティックなストーリーを掲載したり、ファッションデザイナーなどを雇ってメディアで流行を広めたりと様々なキャンペーンを展開しました。さらにイギリス王室にダイヤモンドを献上するなど、話題性を利用してダイヤモンドの美しさを世に広めていったのです。それまでダイヤモンドは富の権力の象徴というイメージが強く、一部の上流階級の贅沢品として扱われていましたが、この宣伝キャンペーンをきっかけにアメリカのダイヤモンド市場を復活させることとなります。
日本でも展開され宝石ブームとなった
アメリカで行われた宣伝キャンペーンは、実は日本でも展開されたことで知られています。黒いバックスクリーンに銀の文字で「ダイヤモンドは永遠の輝き」と表記されたデビアスのCMは、日本でも大きく話題となりました。第二次世界大戦前の日本では、ダイヤモンドは一部の富裕層のみが愛好していましたが、このCMが放送されたことでダイヤモンドは富裕層のみの贅沢品というイメージから「永遠」に価値があるというイメージを定着させました。永遠が定着したことにより、男性が愛する女性に永遠の愛を誓って婚約指輪や結婚指輪として贈るという風習が生まれました。また、多くの日本人が知っている「婚約指輪は給料の3ヶ月分」というフレーズもデビアスによる広告メッセージです。日本人は儀式と贈り物と本物が好きという特性に、デビアスの戦略が見事にはまったことから、日本で宝石ブームが巻き起こることとなり、今では世界で第2位のダイヤモンド小売市場にまでなったのです。
まとめ
デビアスは、設立当初からダイヤモンドの生産から加工までのすべての工程を管理し、ダイヤモンドの価値が下がらないように尽力した会社です。ダイヤモンドに対するこだわりが強く、品質の高いダイヤモンドを販売しているので、世界中から愛されている高級ブランドのひとつです。かつて、デビアスがアメリカで行った宣伝キャンペーンは日本でも行われ、宝石ブームの火付け役となりました。ダイヤモンドが一部の上流階級だけでなく、すべての人々の憧れになったのはデビアスの戦略のおかげといっても過言ではないのです。