エルメスは150年以上の歴史を持つ皮革加工ブランドです。
出発点は馬具であり時代と共に、革小物である財布やポーチやレザーバッグを製品の主体にしてきました。
新しい試みにも積極的で、1990年代に発表されたエールバッグとその後継の
エールバッグジップは伝説的な作品として現在でも語り継がれております。
Contents
エールバッグから
エールバッグジップ
エールバッグは1892年に発表されたオータクロアを祖にしており、より大胆にアレンジした作品になります。1998年に発表されて一度廃盤になりました。その後ファンからの熱望でファスナーを付け、細部をアップデートして復活したのがエールバッグジップなのです。
エールバッグはハンドルからフラップ、ボディ本体までの全てが分解可能であり、反対に自分で組み立てを行える仕様になります。特徴的な点はまだあり、ボディはたとえばキャンバスで作られており、フラップ部分はヌメ革で作られているなどの異素材のコンビになっているのです。そしてモデルによっては縦の長さが違う、ボディ本体が2種類セットになっております。
バラバラになったバッグは奇抜ですし、自分でパズルのように組み立てることは斬新でした。発売当初はエルメスの新しい試みが話題になり、また10万円前後とエルメスの中ではリーズナブルな価格設定であったため、かなりの数が販売されたのです。こうした廉価なモデルでありある種のユニークさを持っておりましたが、作りは真面目そのものであり分解して細部をチェックすれば細かい部分まで手を抜かずに製造してあることが手に取るようにわかります。
好評なスタートをしたエールバッグですが、2006年には廃盤となり生産がストップしました。エルメスのバッグではこうしたことはよくあることであり、シーズン限定や廃盤にして新しいモデルを投入するのです。しかしエールバッグは根強い人気があり、再販を望む声が少なくありません。期待に応えてリニューアルした新モデルエールバッグジップが再販されたのが、2009年の出来事でした。
エールバッグジップは背面にファスナーを取付けられており、お揃いの素材のストラップ付のポーチバッグとショルダーストラップを付属してアップデートしたモデルになります。元々はオータクロア系のデザインであり、手持ちのみの仕様だったので斜め掛けをしてショルダーバッグとして使えて利便性がアップしました。
用途や収納力で選ぶ
エールバッグジップ
エールバッグの廃盤から奇跡の復活を遂げて、さらに人気になったエールバッグジップはパワーアップして市場へ投入されました。ハンドルとフラップがレザー仕様で、ボディはキャンバスのモデルを基本として、カラーやレザーなどの種類のバリエーションを増加させたのです。
さらにボディサイズは4種類まで拡大を行い、荷物の収納量に応じて任意のモデルを選ぶことが可能になりました。GMは高さ33センチ幅50センチ奥行き25センチの、エールバッグでは最大の大きさのバッグになります。高さを41センチにした替えボディを付属しており、気分や用途で分解組み立ても行えるのが特徴です。JIS規格のB4ファイルがすっぽり入る大きさがあり、ビジネスシーンから小旅行まで対応が可能な懐の深いバッグになります。
MMは高さ30センチ幅38センチ奥行き13センチであり、替えボディは高さ38センチ幅38センチ奥行き13センチです。A4ファイルが入る大きさで、日本人には一番使いやすく取り回しがしやすい大きさだと言われております。フラップとボディを黒やネイビーカラーなどダークトーンで構成すれば、ビジネスショルダーバッグとして通用する収納力と、見た目のフォーマルさを持っているのがメリットです。
PMは高さ25センチ幅30センチ奥行き10センチのミドルクラスの大きさになります。雑誌などを入れるのに最適な、マガジンバッグのサイズ感です。買い物やビジネス用途よりは小さく、プライベートで過不足なく荷物が運べる大きさになります。このPMの場合は替えボディは縦長なわけではなく、色違いや素材違いの同じサイズのボディがセットになっているのです。組み合わせて遊んでもいいですし、友人と一緒に購入してカラーをトレードしてみることも面白いかもしれません。
TPMは最小サイズになります。高さ20センチ幅15センチ奥行きは7センチと、ポーチサイズで上部のハンドルはありません。ショルダーバッグにして使うか、小物入れやポーチとしてバッグインバッグにすると最適な大きさになります。
エールバッグは
形でも選ぶことが可能です
エールバッグにはさまざまな意匠があり、同じシリーズ展開でも雰囲気が異なる製品がリリースされております。特徴的なカデナが付属したタイプから付いていないモデル、ショルダーバージョンまで幅が広いことが特徴です。自由に分解と組み立てが出来るのは、シリーズを通じた共通点になります。一部モデルは互換性があるので、他のエールバッグと組み合わせて使ってみるのも面白いかもしれません。
オータクロアや後続のサック・ア・クロアから引き継いだカデナを除くのは大胆な演出です。しかしエレガントな雰囲気は全く失われていません。バッグへのアクセスを頻繁にする人は、こうしてさまざまな可能性をチェックしてみることがおすすめです。
エールバッグカバスはフラップのないオープン仕様であり、サイズの違うボディ本体がセットになっております。エルメス独自のクロアや錠前のカデナはありませんが、よりシンプルになった外装だけではなく内部へのアクセス性が増したことで荷物の出し入れが頻繁な人には使いやすくなっているのです。
エールバッグアドはオータクロアのデザインの意匠を引き継いでいる代わりに、大きなストラップを二本付けたリュックタイプの背負うエールバッグになっております。カデナとクロアが付いた外観は、好きな人からは一度でエルメスと判別出来るアイコンです。電車やバスなどの公共交通機関の利用や、長距離を歩く時にはこのアドシリーズは見逃せない名品になります。エールバッグだけではなく、代表モデルであるケリーバッグにもケリーアドが展開されており、こちらのリュックも人気です。ハンズフリーなので手摺に掴まりながら、移動中に書類に目を通すなどのアクティブな使い方が出来るのです。
そしてエールバッグの正統的な伝承モデルであるエールバッグジップがあります。ファスナーポケットやポーチを付属したことで、貴重品やスマートフォンの持ち運びも安心して行えるのです。ショルダーとして使えるので、プライベートから仕事まで幅広く使えるようになりました。
エールバッグを
自由に組み合わせてアレンジ
エルメスのエールバッグシリーズはさまざまな使い方も出来ますし、色々な遊び方が出来る自由な発想に裏打ちされております。決まりはありませんので自由自在に遊んで、分解して組み立ててアレンジして自分だけのオリジナルを追求してみてもいいかもしれません。
もっとシンプルに収納の自由度を上げることや、小さなサイズをバッグインバッグにして小物整理に役立ててみることもおすすめです。エルメスに限らずに飾り紐を通してみて、スタッズやワッペンでデコレーションしてカスタマイズすることもユニークな試みになります。ルールがないことがルールであり、エールバッグをキャンバス素材にして自分の好きなカラーを演出していいのです。
エールバッグを初めて見た人はエルメスのような高級ブランドが、自分で分解できて組み立てられることに驚きの声を隠せません。とくに分解してしまうことは躊躇する人が多くいて、購入したけれどそのまま使っている人もいるぐらいです。しかしコンセプトが自由にアレンジを加えることであり、実験的な作品ではありますが作りは他のバッグと変わりません。エルメス社のバッグは最良の素材を用意し、熟練したスキルを持つ職人が20時間程度の時間をかけて丁寧に一つの作品へと完成させるのです。エールバッグだって同じになります。
怖がらずに分解してみて、付属のセットのボディと交換してみても印象が変わるのです。何度かやってみると直ぐに慣れますので、お出かけの際に荷物が多い時には予備のビッグサイズのボディに交換すれば余裕を持たせることが出来るようになります。
シリーズによりボディのセットは大きさ違いではなく色違いの場合があるのです。その日の気分に合わせて配色を変える着せ替えのような楽しみ方が出来ます。複数のエールバッグシリーズがあるのならば、フラップを交換したりクロアやハンドルを付け替えたりなど、アレンジのバリエーションを広げることが出来るのです。モノトーンカラーで楽しんで原色のボディにするなど、イメージ違いにして遊ぶことが出来ます。
エールバッグで遊ぶ
アクセサリー
エルメスにはバッグだけではなくさまざまな小物があり、定番化してロングセラーになっているモデルも少なくありません。代表的なのはスカーフです。エルメスのスカーフは、バーキンやケリーに負けないぐらい有名であり、スカーフの素材をアレンジしたシャツやネクタイも同様に人気になっております。
スカーフにはテーマが決まっていて、ブーツの名前が付けられた作品は馬具に関する絵柄が特徴的であり、自らのブランドを象徴するアイテムたちが登場しているのです。他にも馬車の図柄や20世紀初頭の、車の旅をテーマにしたモデルには、自社のレザートランクが絵柄の意匠になっております。スカーフには物語性や自社の歴史が、色取り取りのカラーで表現してあるのです。エルメスはスカーフをカレと呼び、90センチ四方のシルクの上に美しい装飾的なデザインをプリントしています。
シルクのスカーフにはスカーフリングを組み合わせてみると、より引き締まり美しい組み合わせになるのです。エールバッグにもこの美しい一枚のスカーフをアレンジし、ベルトストラップの穴に通して結び付ければ、まるで春に咲き誇る花のような華やかな印象を加えることが出来ます。自社製品のもう一つの代表モデルで、バッグを飾ることは相性的にも最適な選択の一つなのです。
メダル型のネックレス式のチャームも、古くからの定番商品になります。ハンドルに通して結べば、ワンポイントのアクセントになって光に反射するバッグのアクセサリーに早変わりするのです。シルバーのピルケース型のアクセサリーを同じように結び付けて、中に小さなアイテムを入れておくのもいいかもしれません。
キャンバスボディの利点を活用して、ピンブローチをボディに刺してみるのも楽しいアイデアです。黒いボディや赤いボディに金色のピンブローチがアレンジされると、引き締まってクラシックな印象が強くなります。他にもレザーで作られたアニマルチャームなどを付けて可愛く変化を持たせるなど、アイデア次第でイメージは一新するのです。
エルメスで遊ぶ
バッグインバッグ
ポケットやファスナーが多いバッグは一見便利そうに思えますが、使ってみると不便なことが不思議です。収納が小分けになっていることで収納場所がわからなくなり、バッグ自体の重さも増してしまうことになります。工程が多くなれば材料も増えますし、耐久性などが損なわれるなどの構造的なデメリットも発生することになるのです。
逆にシンプルなバッグは物が取り出しやすく、構造的に軽く作ることが出来ます。一方で荷物が中で暴れてしまうなど、ポケットがないことで起きるデメリットもあるのです。こんな時には調整役として、バッグインバッグを使うことが便利になります。
エルメスのエールバッグはシンプルな内装であり、物が取り出しやすい反面、小物を収納すると仲が混然としてしまうのです。そんな時にはミニバッグやミニミニバッグを使ってみる、ケースやポーチなどを使ってみると使い勝手は飛躍的に上昇します。
エルメスのバッグインバッグとして有名なのは、フールビ20やフールビ25です。エルメスが選んだサイズ感と機能が集約したバッグインバッグであり、ケリー25やバーキン25もちろんエールバッグにもジャストサイズで納まるように出来ています。
贅沢なバッグインバッグをするのならば、ミニミニサイズのケリーバッグをポーチとして使う方法もあるのです。エールバッグよりもポーチバッグの方が高価であるという、遊び心があるチョイスになります。ミニミニケリーはケリーバッグをそのまま小さくしたバッグであり、サイズは横幅15センチ高さ11センチ奥行き5センチです。小さめのお化粧セットを入れれば一杯になりますし、筆記用具ならばペンやメモ帳などで収納は一杯になります。定番の財布であるベアンのマチ幅があるモデルを、小物入れやパスポートケースにすることも有効な手段です。エルメスは小物類にも力を入れており、手にすると思わず眺めていたくなるような質感の高いアイテムは、揃えてゆく喜びがある物たちになります。バッグインバッグとしてこうした小物類は有効です。
エールバッグの面白さ
エールバッグは着せ替え感覚でセットのボディを交換し、複数のモデルをコレクションしてハンドルやフラップやベルトを交換しながら、お気に入りのデザインを楽しむことが出来るパズル感覚のバッグです。同じカラーで落ち着いたイメージを追求してもいいですし、補色や重ね色などのカラーイメージチャートを参考にしてみても面白いかもしれません。最初期のモデルは10万円前後で購入出来たこともあり、こうして遊びながらエルメスのファンになる人も少なくありませんでした。
構造的に鞄を観察出来ることもエールバッグジップの良いところであり、縫い目のステッチの美しさやフラップレザーのコバの処理、金具の打ち込みなどハンドメイドで微妙なテクニックを使い作られている、独自の雰囲気を楽しむこともこのエールバッグジップを所有する醍醐味です。レザーチャームやアクセサリー、スカーフなどのアパレル製品をアレンジすればさらに遊びは幅が広がります。バッグだけではなく、小物類やアクセサリーも定評があるのがメリットです。
バッグインバッグとしてマトリョーシカ人形のように、バッグの中にバッグを配置して小物を整理するのもおすすめになります。エルメスは小さなバッグでも大きなバッグでも、変わらないノウハウとテクニック、良質な素材を使って製造を行っているのでコレクションする喜びもあるのです。ユニークなのはミントタブレットのレザーケースや、ホイッスルや虫メガネなどを製品化していることなど、エルメス独自のレザークラフトの技術を使って小道具を大人が使う文房具やツールに昇華させてくれております。こうしたユニークな小道具をバッグインバッグに収納して、思い切りエルメスを楽しむことだってファン冥利に尽きることです。
1837年に創業したエルメスは、馬具製造から始まり現在ではレザーバッグが著名になり、香水やアパレルにまで進出しております。伝統を守りながら革新を忘れないことがブランドのアイデンティティです。エールバッグジップはエルメスの社訓を体現したバッグなのです。
まとめ
エールバッグジップは前身であるエールバッグの改良モデルです。より使いやすくアレンジされており、現在でも人気の製品になります。さまざまなアレンジをしながら使える遊び心があり、オータクロアのデザインを踏襲した画期的なモデルです。
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