エルメスで代表的なのはケリーとバーキンの二つのバッグです。歴史があり高品質で、名実共に世界最高峰のバッグになります。エルメスといえば忘れてはならないのがスカーフです。正方形のカレだけではなく、
帯になったツイリーも新しい定番として人気になっております。
エルメスのバッグにスカーフを巻く組み合わせが、現在流行しているのです。
エルメスを代表するバッグ
優れた職人技と世界最高級のレザーを使って作り出されるのが、エルメスを代表する製品の数々です。モナコ皇妃グレース・ケリーが愛用したことで知られるケリーバッグも、ジェーン・バーキンのために作られたバーキンバッグも憧れの存在です。また、世界初のファスナーバッグと呼ばれているボリードも見逃せない存在になります。
ボリードは車で旅行するためにデザインされたブガッティという名称で登場し、発表から約3年後の1923年にはスポーツカーという意味のボリードへ改名されました。このバッグが登場する以前は、旅と言えば汽車や船、馬車などを移動手段に使うことが一般的でしたが、自動車が普及し始めたことにより人々の生活が一変しました。
トランクルームや座席に置けて、荷物が飛び出さずに収納出来るファスナー付きのボリードは、スタイリッシュで画期的な製品でした。現在ボリードは最小の幅15センチモデルから、最大で幅47センチモデルまで6つの大きさを展開しております。シンプルで美しい外見は発表当時から変わらず、100年が経過した現在も定番商品として愛されているのです。バーキンやケリーは有名ですが、エルメスには隠れた名作も数多くあります。
エルメスのバッグにはレザーチャームを付けたり、カデナやクロアのカラーを変えて楽しむアレンジ方法があります。また、エルメスのシルクスカーフを巻いて、リッチでラグジュアリーな演出をすることが現在好まれています。
1837年創業のエルメスは長い歴史を誇り、馬車が交通手段の要だった時代から革製品を作り続けてきました。伝統だけではなくライフスタイルによる変化にも敏感に対応し、ユーザーの利便性が上がる高品質な製品を生産してきたのです。その一方で美しいデザインを生み出して、ファッションシーンをリードしてきた存在でもあります。
エルメスのスカーフの
誕生と歴史
エルメスと言えばケリーやバーキンと共に、美しく染色されたシルクのスカーフが代名詞になっています。エルメスは総合アパレルブランドの一面を持っており、香水事業に参入したのは1936年、スカーフの自社製造を開始したのが1937年と、それぞれ長い伝統と歴史を持っているのです。
ちなみにエルメスが自社で最初に作ったスカーフは、オムニバスゲームと白い貴婦人という意匠のモデルです。レースで覆われた白い円卓の周囲で貴婦人たちがボードゲームをする絵を中心にして、エルメスのトレードマークである馬車が周囲を走っているデザインです。現在見るとクラシックな印象と、穏やかに午後を過ごす牧歌的な印象を与えてくれる図柄です。人気のある作品で度々復刻されており、近年では2004年の秋冬コレクションと、2007年にスカーフ生誕70周年記念モデルとして発売されました。
スカーフに描かれた馬車のモチーフは、自社製作スカーフの第一号が発売された数年後の、1945年に商標登録されました。エルメスが革製品だけではなく、アパレル製品を生み出してゆく転換期の出来事になります。これによりエルメスは成長路線を強めたことは間違いありません。皮革製品製造スキルを活用し、数々の人気製品を他のジャンルでも生み出していきました。
初代のティエリ・エルメスはドイツで生まれ、両親を早くに失って孤児になり、渡仏して皮革工房に弟子入りします。13歳から一貫してキャリアを築いてゆき、職人として名声を高めてバス・デュ・ランパール通りに馬具工房を開いたのが30代の頃の出来事です。
産業革命の真っ只中で賑わっていたパリの街は、最高のセンスと技術で皮革製品を製造するティエリ・エルメスを受け入れました。第二回万国博覧会でエルメスは銀賞を受賞し、名声は更に高まり次代にビジネスは受け継がれてゆくのです。
エルメスのシルクスカーフカレ
エルメスを代表するアイテムの一つにカレと呼ばれるスカーフがあります。美しく光沢のあるシルク素材にきらびやかなデザインを施し、時代を超えて人気があるのがこのエルメスのスカーフなのです。
カレはフランス語で四角形や正方形という意味であり、エルメスのカレは90センチ×90センチの四角形です。このスカーフは1937年に四代目社長であるロベール・デュマ・エルメスが発案し、自社で生産するようになりました。スカーフ事業への進出はエルメスの名声を高め、飛躍するための大きな一歩となったのです。
現在エルメスのスカーフの第一号が発表されてから80年以上の歳月が流れ、カレは1500種類を超えました。ロベール・デュマ・エルメスは、スカーフをシルクスクリーンで製造することを決めて、試行錯誤の末に美しい一枚を完成させました。この手間がかかるプリント手法は、最高に美しい仕上がりなのです。高品質を標榜しているエルメスにとっては、自社に相応しい看板製品となりました。
カレは現在でもフランスのリヨンにあるアトリエで、ハンドメイドで生産されています。1枚製作するためにも多くの工程が必要であり、熟練した職人が長い時間をかけて丁寧に製造しているのです。シルクスクリーンは色を一色単位でプリントしてゆく手法で、色味が40色あれば40枚の製版が必要になります。
デザインを決めて製版を作成して、実際にプリントをする段階まで長い期間が必要になります。企画から製品化するまでは長くて約2年間の月日がかかるのです。
毎年テーマが設けられ、明るく文化的で物語のある絵柄が作られ、さらにエルメスに関連する意匠であるバッグや馬車などがデザインに織り込まれます。額に入れて飾られるほど美しい一枚は、こうして手間暇を惜しまずに作られているのです。
エルメスのスカーフの
新定番ツイリー
エルメスのスカーフ事業は、皮革製品や香水部門に続いて歴史を持つ自社部門になります。1927年には時計と共に外注生産をスカーフでも行い、その10年後にはスカーフ事業を独立させ自社生産に切り替えた歴史を持っているのです。
以後80年以上で製造された1500以上のデザインの製品は女性たちのファッションアイテムとして愛されてきました。90センチ四方の大判のものは、スカーフだけではなく日除けや腕に巻いてブレスレットにしたり、鞄に付けてチャームにするなど様々な使い方がされてきました。男性もまた、その美しい絵柄や、滑らかな質感を気に入りファッションに取り入れることも少なくありません。中にはペットの首輪代わりにしたり額縁に飾る人もいます。
スカーフの歴史の中で新星のツイリーが発表されたのは、2003年のことです。5センチ×85センチの細長い形をしており、手首や首元に巻くアクセサリーとしてはもちろん、バッグの持ち手に巻いて楽しむことも出来ます。髪留めとしてリボンのようにも使えるので、美しいだけではなく実用的なのがツイリーなのです。
2013年にはツイリーのバリエーションモデルである、20センチ×220センチのマキシツイリーが発表されました。従来モデルより長くなり、マフラーのように首に巻いて防寒対策にしたり、ジャケットやコートに巻いてアクセントにしても使いやすいです。
220センチの長さなのでレジャースタイルやサマースタイルとして、腰に巻いてベルト代わりにすることも可能ですし、バッグのストラップにする事もできます。さらに2016年には長さをやや短くした160センチモデルの、マキシツイリーカットが発売されました。
エルメスのツイリーの
特徴やポイント
エルメスのスカーフの代表作であるカレは、発案からデザインを経て版下を作り製版化して実際にプリントするまで2年の歳月がかかります。プリントは熟練の職人が製版を使い、色の数だけシルクスクリーンにより色を重ねていくので大変手間がかかるのです。その代わりに単純にプリントしたスカーフよりも、美しい発色と多彩なカラーを楽しむことが出来ます。
ツイリーもカレと同様に手間を惜しまず生産されているのが特徴です。5センチ×85センチのツイリーは細長い形ですが、同じ工程を経ることにより高い品質を誇ります。滑らかで最高の手触りと、美しいプリントは手放せない逸品になるのです。
ツイリーの価格は約2万円強です。正方形のスカーフカレよりもお求めやすいので、ファーストエルメスに選ぶ人も少なくありません。リボン状の細長い形で、バッグのハンドルに巻き付けてアクセサリーにしたり、ブレスレットなどの装飾品として使う事ができます。エルメスのバッグには、このツイリーを巻いて愛用している人が少なくありません。一本ではなく二本三本と、色味を変更して巻けばオリジナリティを演出出来ます。また結び方を工夫することで、シンプルにもラグジュアリーにもなります。
ツイリーをバッグのハンドルに巻く時は、付け根部分に結び目を作り、回転させながら巻いてもう片方のハンドルの付け根で同様に結び目を作ります。これが最もポピュラーなアレンジ方法で、いつものバーキンやケリーがより華やかな印象に変わります。
バッグと同色のスカーフも良いですし、補色やカラーチャートの隣り合った色彩も相性が良いのでおすすめです。他にはネクタイのように緩めのループにしたり、チャームなどをヘアバンドにしてスカーフ留めにする方法もあります。
ツイリーを装飾にアレンジ
ツイリーはエルメスの美しいスカーフです。横幅5センチの細長い形を活用し、装飾品としてアレンジすることが流行しています。手首に巻いてブレスレットにすることは定番の手法です。ねじってリボン結びにすると可愛らしい仕上がりになります。
エルメスのバックルを使い、左右からツイリーでブレスレットを結べば、オリジナルのアクセサリーに早変わりします。夏は三連ブレスレットと一緒に組み合わせたり、左右で違うツイリーを巻くなどアイデア次第でアレンジの幅が広がっていきます。定番の美しいスカーフだからこそ、話題性もありこうした変化球のアレンジにも十分に対応してくれるのです。リッチでラグジュアリーなアイテムをプラスすれば、全体のファッションも引き締まります。
ツイリーを首元に巻くことも定番の使い方であり、あえて結ばず垂らしておくだけでもモードな雰囲気を演出できます。リボン結びにすればガーリーな印象になり、デニムやシャツと組み合わせてボーイッシュなファッションにすることも出来ます。初めてのスカーフであっても、幅がコンパクトで長めのデザインなので、使いやすさは抜群です。高品質なので他のアイテムと組み合わせると、ワンランク上のスタイルを演出出来ます。
結び方は他に、片側で結び付けるチョーカー結びや、ネクタイのようなアレンジのループノットなどが有名です。首元に巻き付けて端の部分を織り込めば、タートルネックのようなデザインにも出来ます。トップスはノーカラーを選べばエルメスのスカーフが主役になって首元を飾ってくれるのです。
また、バンダナのようにアレンジしてもいいですし、広げて小物を収納するマット代わりにしてもいいかもしれません。ヘアアクセサリーとして髪を結ぶことや、ベルト代わりにすることも可能です。
まとめ
エルメスのスカーフはカレとツイリーが定番です。スカーフは首に巻くだけではなく、バッグの装飾としても活用出来ます。バッグのハンドルに巻けばアクセントになりますし、アイデア次第で使い方は様々です。美しいエルメスのスカーフは手放せない逸品になるでしょう。
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