ガブリエル・シャネルが
こよなく愛し
ブランドの
アイコンになっているカメリアの意味

シャネルの直営店で製品を購入すると、
必ずカメリアのコサージュがラッピングや包装に施されます。
シャネル製品にもカメリアをモチーフにした物が多いのです。
一体このカメリアはガブリエル・シャネルにとってどの様な意味や願いを込めた物なのか、解明して行きましょう。

ガブリエル・シャネルの歴史

ガブリエル・シャネルのカメリアを語る上では、彼女の歴史や人生を振り返ってみる必要があります。彼女にとってカメリアとは、まるで自分自身を象徴する花でのようで、常にその花に自分を重ねてきたと言っても過言ではないのです。ガブリエル・シャネルは20世紀で最も世界中で知名度の高い強くたくましい女性と言っても過言ではないでしょう。誰もが知るスーパーブランドの創業者であり、ここまでの巨大な企業に育て上げたのも彼女の力なくしてはなしえませんでした。このように自身のブランドを知らない人は地球上にだれ一人としていないまでに成長させた彼女だけに、何ら挫折も屈辱も覚えたことがないのだろうと思われがちです。ところがガブリエル・シャネルの生い立ちとは決して恵まれたものでは有りませんでした。生まれは貧しい行商人を営む父と母の間に生まれ、母を幼くして亡くし一家は離散してしまいます。ガブリエル・シャネルと姉が孤児院や修道院に預けられ、苦労の絶えない幼少期でした。彼女は修道院で裁縫の技術を習得します。歌手になりたいという夢を見つつも、孤児院から出て自立しなければいけないので、あるアトリエに入りお針子として働き始めるのです。夜にはキャバレーで働き生計を立てつつ、歌手のオーディションを受けます。ところが孤児院という経歴がネックになり、歌手になる夢を断念せざるを得ませんでした。この中、キャバレーで働いていたところ、ある貴族の資産家の男性と知り合い愛人生活を送ります。何不自由ない広大な屋敷での暮らしと、宝石やドレス等を手に入れつつ、趣味で貴族たちに帽子を作ってあげる生活を送っていました。彼女の帽子づくりは才能にあふれており、多くの貴族のご婦人がその帽子をオーダーするようになり、愛人の支援もあって1909年にシャネルは店を開業します。そのころ生涯の盟友で心の友となる、アーサー・カペルの支援もあってカンボン通りにブティックなどを次々に開業したのです。このアーサー・カペルがシャネルに白色の椿の花束を贈ったことで、シャネルのアイコンになったとも言われています。

シャネルを象徴するアイコンのカメリア

シャネルは生涯、カメリアを愛し自身のシャネルスーツには必ずと言っていいほど、カメリアのコサージュを胸元に飾りました。カメリアとは、強く、美しく、ゴージャスの象徴であり、そこに自身を重ね合わせていたとも言われているのです。彼女は自分の生い立ちが孤児院出身であることで、貴族社会からどこか阻害されている感じがし、貴族の愛人となっていても自分の居場所がないような、もどかしい思いを沢山経験してきました。自分の身分が低いことで、貴族との結婚が認められず、愛人生活を強いられることにも疑問を抱かずにはいられなかったのです。自分の生い立ちが悪く、経歴が良いものではなかったために、歌手になるという夢も諦めました。しかし椿の花のように、強くたくましく生きる女性を心情とし、男性の手は借りるが男性に甘えすぎず、頼らないことをモットーに生きていたのです。特に権力や富といったものに嫌悪感すら覚えており、シャネルは貴族や王室に関係なく、あらゆる女性に美しく、そして強くゴージャスになってほしいという気持ちを強く抱いていたのです。カメリアとは本来は日本の花であり、日本の古来より生息するこの花は、将軍や姫君、公家や皇室にも非常に愛されてきました。真冬の極寒の中でもひたむきに、けなげに咲き続ける性質があります。そして香りを放たない、奥ゆかしさやつつましやかでもあるのです。おしとやかでいながらも、強くたくましく華やかであるこの花は、ヨーロッパ人から見ると日本女性を想起させるものでした。18世紀ごろにヨーロッパに上陸し、椿姫の公演なども相まって、瞬く間にヨーロッパで人気の花となったのです。園芸で楽しむ花として、女性におくる花束として椿は愛されてきました。白の椿の花束は盟友のアーサー・カペルから送られ、ガブリエル・シャネルは事のほか感激したと言われています。アーサー・カペルは花束のほか、詩や哲学をノートに書き溜めてシャネルに贈りました。まさに彼はシャネルの心を癒し、よりどころとなったのは言うまでもありません。メンタル面でも支えられ、シャネルにとってカメリアは欠かせない花となったのです。

カメリアが施された
ジュエリーたち

ガブリエル・シャネルは、前述した様に自身の生い立ちは良いものでなく、権力や富を誇示する事をことさら嫌いました。権力や富の象徴である本物の宝石を使ったジュエリーを作らず、フェイクの宝石で有るコスチュームジュエリーを制作し、自身もそれを非常に愛用していたのです。フェイクなんてみっともない、模造品に過ぎないと当時は揶揄され、批判を受ける事も多かったものの、現代では富裕層やセレブ達もこぞってシャネルのコスチュームジュエリーを身に着ける様になっています。しかしシャネルでは、富裕層からのニーズや、エンゲージリングやマリッジリングのニーズに合わせる形で、1990年代から徐々にファインジュエリーの制作に取り掛かりました。コスチュームジュエリーで腕を磨き上げた職人達の技術がベースにあり、精巧で美しいデザインのファインジュリーが次々に作られコレクションとして発表される様に成って行ったのです。勿論カメリアといったアイコンもファインジュエリーには用いられています。カメリアリングはダイヤをセッティングする土台部分に花びらがあしらわれて、とても可憐でありエンゲージリングに良く用いられる様に成りました。マリッジリングもリングの側面を見るとカメリアの花の曲線美が施されているのです。当然の事ながらコスチュームジュエリーではかなり昔から、カメリアのモチーフは使われて来ました。イヤリングのＣＣロゴマークの根元にカメリアの花をセッティングした物が発売され、カメリアネックレスは特に人気が高いアイテムです。マトラッセのチェーンと黒の皮革を編み込んだ物をネックレスにし、ステーションタイプでカメリアのアイコンが施されています。間にはシャネルのＣＣマークのチャーム、香水のＮＯ５の瓶、コンビネーションのパンプス等シャネルを代表する製品がチャームとしてネックレスに施されているのです。コスチュームジュエリーで有りながら、値段が高いものの飛ぶように売れ、即完売になってしまいました。

ウォッチにも
カメリアコレクション

シャネルはカメリアをウォッチにも起用していきました。常に腕にカメリアやダイヤモンドが光、時を刻むのを見て楽しむこともできるのです。シャネルはこうした腕時計を、社会でたくましく働く女性に向けて提案しています。多忙な中でも時を見るときだけは、ほっと癒されてほしい、ひと時の目の保養をという気持ちで精魂込めて作り上げられています。単に時計という時間を確認する道具ではなく、シャネルのカメリアウォッチは、世界に唯一無二のジュエリーであると言っても過言ではありません。主にカメリアが施されたウォッチは三種類あります。まず一つ目に挙げるのは、ジュエリーウォッチです。18金のホワイトゴールドにダイヤモンドが施され、シャネルが最も愛した白色の椿の造詣がデザインされているわけなのです。緩やかなカーブで、エレガントであり手首にフィットしてつけやすい実用面も兼ね備えています。一瞬多くの人が時計とはわからずに、ダイヤモンドとホワイトゴールドのブレスレットと見間違う程であり、精巧な宝飾技術が随所にみられる秀逸な作品と言っても良いでしょう。二つ目に紹介するのは、シークレットウォッチです。こちらも18金のホワイトゴールドとダイヤモンドで作られています。ブレスレットタイプでアーティスティックなムーブメントが隠されているのです。非常にゴージャスで華やかな雰囲気であり、デートやパーティーなどに身に着けてくのがおすすめです。最後にご紹介したい時計とは、マドモアゼルプリヴェなのです。2018年発表のカメリアコレクションの一つであり、ダイヤモンドとホワイトゴールドの輝きがまばゆく、美しい形状の時計です。時計のスケルトンのダイヤモンドの線が交差する非常にスタイリッシュであり、ゴージャスな造形美を誇る腕時計なのです。発売当時は美術館や博物館に展示されていてもおかしくないほどの、贅沢で造形が美しい芸術レベルの腕時計と称賛されました。一生ものの時計となるのは勿論、代々受け継いでいきたい時計でもあります。

カメリアがデザインされた
バッグや財布

シャネルの製品の中でもバッグと財布は特に人気があります。高級既製服のプレタポルテでは、シャネルスーツやツイードのコートであると販売価格はもはや100万円前後します。ファインジュエリーも数百万円する商品がほとんどです。ところがバッグと財布に限っては、価格帯もそれらに比べるとリーズナブルであり、ＯＬが頑張って貯金し購入することも難しくない値段になっているのです。そしてシャネルが目指した女性の行動を妨げず、使い勝手の良い財布やバッグが多く、これらが女性たちの社会進出や社会参加を促進させてきたと言っても言い過ぎではありません。それでいてデザインは女性らしく上品で、優美なのです。特にカメリアが施されたバッグや財布は、女性らしく品があって仕事をする女性に最適と言えるでしょう。具体的に鞄と財布を見て行くことにしましょう。カメリアトートバッグは非常に人気があります。キャンバス地にカメリアと香水のＮＯ5、ＣＣマークのアイコンたちが縫い付けられていて、大胆ながらも明朗で快活、ポップな印象を産めるバッグです。ハンドバッグとしてだけではなく、持ち手が長いので肩からかけて持ち運ぶこともでき、利便性の高いバッグなのです。たくさん物が入るので通勤や通学鞄としてもお勧め出来ます。カメリアチェーンウォレットも注目されています。皮革素材に型押しでカメリアの花があしらわれており、非常に華やかでエレガントなお財布に仕上がっているのです。長いチェーンでたすき掛けや肩から掛けることもできる財布であって防犯面でも安心できます。お札もカード類もたくさん入れることが出来、利便性を追求したお財布であると言えるでしょう。彼女へのクリスマスプレゼントや誕生日祝いにも最適です。カメリアのコサージュ付き皮革鞄や、カメリアチェーンショルダーなども発売されました。ＣＣマークが誇張しなくても、カメリアを見ればシャネルの鞄だとわかるようになっています。遊び心のあふれる鞄に仕上がっているのです。

女性たちに名言を残した
ガブリエル・シャネル

ガブリエル・シャネルは残念ながら1971年に亡くなってしまいました。当時のファッション界では彼女の死に強い衝撃を受け、ファッション界をリードし牽引するものが不在になってしまったと落胆し、その悲しみとは計り知れません。カメリアのように強く、美しく、永遠のファッションアイテムを世に送り続け、女性の社会進出や社会参加も促進した功労者です。彼女が発表したシャネルスーツやジャージー素材のアイテムによって、コルセットと封建社会から女性を解放し、マトラッセショルダーによって手の塞がりを解消し、仕事に従事しやすいように導いてくれました。しかし彼女の功績はこれだけにとどまらず、様々な名言を世に残し世界の女性たちに多大な影響を与え続けたわけです。その代表的な名言を一部ご紹介しましょう。流行を作り出しているのではない、自身が流行なのといった名言はあまりにも有名です。確かに彼女は自身がシャネル製品を自ら身に着け、自分が根差す女性像を具現化し体現してきました。ブティックで見るよりもココが身に着けているブローチやネックレスが欲しいと熱狂するファンも多く、まさに存在自体がモードでありトレンドだったのです。美しさはあなたがあなたらしくいると決めた時に始まる、という言葉も心に刺さります。トレンドファッションを身に着けているのが美しいのではなく、自分らしさを忘れずおしゃれを楽しむ人こそが一番美しいことを教えてくれているのです。現代はジェンダーレスやＬＧＢＴ問題もクローズアップされる時代です。この言葉は性差を超えて、多くの人の心に響く名言と言えるでしょう。彼女が提案するルックや生み出されるファッションにあこがれを抱く人も多いですが、彼女自身の生きざまに共感しあこがれを抱く人も少なく有りません。孤児という逆境をはねのけ、一代でシャネルというスーパーブランドにのし上げたこと、窮屈なコルセットから解放し女性の社会進出を促進した事、パンツルックやブラックドレスを女性のファッションの定番にしてしまったこと、彼女の功績は偉大で誰もが彼女の生き方や人間性を認め、称賛を送っています。

カメリアの
ヴィンテージシャネルを
購入・売却する方法

シャネル製品の中でも、強く美しくゴージャスを意味する象徴的なカメリアが施された製品は特に人気があります。新作が発売されてもすぐに店頭では売り切れてしまう程です。そして直営店ブティックでは年に四回のコレクションごとに商品を入れ替えするので、買い逃してしまうとなかなか直営店ではお目当てカメリア製品が買えないといったことも良くあることです。この場合あきらめてしまうのではなく、買取業者が経営する販売店ショップをあたり、新古品やリユース品から探してみるのも一つの方法なのです。人によっては、買ってみたものの自分に似合わないと判断したカメリアのバッグが、新品のまま買取ショップに売却し、その転売ショップで販売されていることもあります。偽物でないのかと心配になってしまう方も少なくありませんが、何千何万と鑑定をし、有資格者のプロが査定して買い取っているので店頭に並んでいるカメリアのシャネルバッグなどは信頼し、安心して購入することが出来るのです。全国規模で買い取られるので、思わぬ希少性の高いカメリアのコスチュームジュエリーやウォッチ、ファインジュエリーのほかバッグも見つかることもあります。レアな色味のカメリアのバッグなども店頭で販売されることがあるので、チェックしてみることをお勧めします。また逆に、使い込んで飽きてしまった、ライフステージが変わりものが入らないのでカメリアのバッグが不要になってしまったという方もいるでしょう。それをそのままクローゼットで寝かせておくのはもったいないのです。できれば買取業者に査定してもらい、買い取って貰うことをお勧めします。すぐに現金化できることは勿論、人気がありニーズの高いカメリアのバッグなどであると、想像上の高値で買い取ってくれることもあります。そのお金で新たなカメリアのジュエリーや財布を購入するのも良いでしょう。買取方法は店頭のほか、宅配買取などもあるので自分の合った方法で売却してみると良いのです。

まとめ

シャネルでは白色のカメリアがブランドのアイコンや象徴となっています。バッグや時計、ファインジュエリーに財布等にこのモチーフがデザインされていて、高い人気を誇ります。カメリアには、シャネルの女性に強く美しく、ゴージャスにあって欲しいと言う願いや意味が込められていると言います。シャネルがカメリアを愛したのは、盟友であるアーサー・カペルがシャネルに白の椿の花束を贈った事がきっかけだと言われているのです。

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