ロレックスのGMTマスターは、パイロットウォッチでデザインのカッコよさはもちろん防水などの実用性にも優れた機能を持つモデルです。ペプシ・バットマン・コークなど、様々な愛称で親しまれているモデルもあり世界的にも人気を集めています。ここでは、ロレックスのGMTマスターの歴史や特徴、代表的な型番や買取の際のお役立ち情報などご紹介します。
Contents
ロレックスのGMTマスターが誕生した際のコンセプト
GMTマスターは、ロレックスがパイロットウォッチとして初めて誕生したモデルです。ロレックスが、アメリカの航空会社の国際線パイロットに向けに開発したものがGMTマスターです。異なる時刻を把握できる機能を備えたモデルで、ロレックス唯一のパイロットウォッチとした位置づけです。
ちなみに、ロレックスにはエクスプローラーやサブマリーナーなどの人気モデルもありますが、GMTマスターはエクスプローラーやサブマリーナーほどの人気を集めることはありませんでしたが、2007年のステイタス性を重視したモデルチェンジを機に現行モデルを代表する人気スポーツモデルへと変身、この人気が引き金となり旧型やヴィンテージモデルなどへの注目が集まり中古市場でも人気を集めている、特に鮮やかなカラーリングの2トーンベゼルへの人気が集まっています。
ロレックスのGMTマスターは、パイロット向けのナビゲーションツールといったコンセプトを持ち開発が行われました。国際線のパイロットは、様々なタイムゾーンに行き来することになるので、その都度時刻を合わせ直す必要があります。GMTマスターは、出発地と目的地の正確な時間を把握できるようにするなどのコンセプトで開発された時計です。ただ、これは国際線のパイロットだけでなくグローバルに動き回るビジネスマンにも欠かせないアイテム、海外旅行に出かけることが多い人にとっても魅力的な腕時計といえます。
GMTマスターは、GMT機能を搭載している腕時計になるのですが、GMT機能は第二時間帯もしくは第三時間帯の時刻を文字盤上で表示させる機能で、ベゼルもしくは文字盤にある24時間目盛りを時針と異なるデザインおよびカラーのGMT針が他の国もしくは他の都市の時刻を示すものです。このような便利な機能が付いていたので、当時のパイロットからの注目を集めて大評判になり、やがてパイロット以外の人々の間でも人気が高まり世界的な人気を持つモデルになりました。
ロレックスのGMTマスターが誕生したきっかけ
初代ロレックスGMTマスターは1950年代に登場したモデル、当時は、現代のような高機能がなかったので国際線のパイロットは複数のタイムゾーンの時刻を確認する事への苦労を強いられていたといいます。ちなみに、ロレックスの公式サイトのGMTマスターのページでは、1955年に開発された2つの異なるタイムゾーンの時刻を同時に表示できるように開発されたのがGMTマスターであることを解説してあり、本来は世界を縦横無尽に飛び回るプロフェッショナルパイロット向けのナビゲーション機器として開発、このような開発におけるコンセプトを綴っています。
アメリカの航空会社がロレックスに対して、パイロットウォッチの開発を依頼したのがGMTマスターを開発することになったきっかけになっている、これによりGMTマスターの初代モデルが誕生したわけです。なお、ロレックスが開発を行ったGMTマスターは完成度が非常に高いなどの理由から、アメリカの航空会社はGMTマスターをオフィシャルウォッチとして採用したなどの歴史があります。
多くの機械式時計は、短針・長針・秒針に加えて24時間針が付いているモデルがGMT時計になるのですが、技術革新やデザインの進化などで文字盤内に第二時間帯や第三時間帯を設けるモデル、一目でその都市名と時刻が分かるワールドタイム機能もあります。なお、ロレックスのGMTマスターのGMT機能の使い方について解説しておきましょう。
最初に、時針と24時間針を同期させ、竜頭を2段階引き出して分針を回して連動するGMT針を24時の位置にします。竜頭を1段引き出して時針も0時に合わせます。これにより、両者は同時刻になります。竜頭を2段引いた状態で、分針を回して現在の時刻(例えば日本時間)に合わせます。時差分だけ、回転ベゼルを動かします。アメリアの場合は、日本と14時間の時差があるので左側にベゼルを14時間分だけ回転させる、24時間針が示した数字が第二時間帯(この場合はアメリカの時刻)の時刻になります。
ロレックスのGMTマスターの初代モデルや後継モデルの特徴
ロレックスは、数多くの種類があるのでそれぞれリファレンス番号(型番)が付いています。このリファレンス番号は、Ref.6542などのように記載が行われているもので、GMTマスターにも同じような番号が付与されています。初代モデルのGMTマスターはRef.6542で、これが開発されたのは1955年です。アメリカの航空会社からの依頼で開発を行ったものがRef.6542であり、両方向に回転させることで第二時間帯の表示が可能になるGMT機能を搭載したモデルです。
この型番の初代モデルは、当初ベークライト仕様になっていたのですが耐久性に問題があるなどの理由でアルミベゼルへと変更されたといいます。そのため、同じ型番でもあるRef.6542にはベークライト仕様とアルミベゼル仕様の2タイプが存在していることが分かります。この型番のGMTマスターは1959年まで製造され、以降Ref.1675・Ref.16750・Ref.16700など、様々なモデルが登場しました。
GMTマスターやロレックスに限ったことではないのですが、同じ型番のモデルも途中で改良が行われたなどで2種類以上の腕時計が存在しているケースもあります。先ほどのベークライト仕様とアルミベゼル仕様は同じ型番ではあるけれども、異なる部品が使用されているのでそれぞれに価値となるものが存在します。それと、このような細かな違いはロレックスに精通している鑑定士だけが分かる部分、買取に出すときにはロレックスの買取実績が豊富にあるお店、ロレックスに精通している鑑定士がいるお店を選ぶことで売りたい腕時計の価値を最大限に引き出してくれます。
なお、GMTマスターの最後のモデルはRef.16700で、1990年に登場して1999年に生産終了しています。1982年には、GMTマスターの後継モデルのGMTマスターⅡ(Ref.16760)が登場し、より高度な機能性と堅牢性を兼ね備えたモデルが誕生しました。
ロレックスのGMTマスターのデザイン性や機能性
ロレックスのGMTマスターは、ツートンカラーのデザインを連想される人は多いのではないでしょうか。赤/青・青/黒・赤/黒などのバリエーションがありますが、ゴージャスな印象を与えてくれる茶/金ベゼルモデルもありますし、ロレックスファンの間でも人気なペプシは赤/青、コークは赤/黒、バットマンは青/黒などのように、ベゼルカラーをペットネーム(愛称)で呼ばれることも少なくありません。
ベゼルは、枠や額縁などの意味を持つ言葉ですが、腕時計の場合はフェイス部分に相当する文字盤外周の部位で表面的には風防の外側部分を囲んでいる部品の名称です。ベゼルは、本来風防を安定させるための部品でしたが、腕時計の機能やデザインの進化によりベゼルの役割も変化しています。時計本体が進化して多機能になることで、ベゼルに目盛りを配して時刻表機能を備えるものが多くありますし、ダイヤモンドなどの宝石をあしらいデザインにアクセントを加えるなど、豪華なベゼルも登場しています。
ロレックスのGMTマスターのベゼルは、両方向に回転可能なタイプで第二時間帯を示す24時間計としての機能があるので両方向に回転可能なベゼルは時刻確認がしやすいなど機能性が高いモデルといえましょう。ロレックスには防水機能を持つ腕時計が色々ありますが、GMTマスターはパイロットウォッチなので本来ならば生活防水機能があれば十分です。しかし、GMTマスターはパイロットウォッチの位置づけでありながら防水性も考慮された作りになっているのも特徴の一つです。
現行モデルのGMTマスターは、100m/330フィート防水機能を持つダイバーズウォッチとして利用することもできる機能性を持つモデルになっています。そのため、海水浴やプールなどのレジャーのときなどGMTマスターならその都度腕から外すことなくレジャーを楽しめる、このような魅力もあります。ちなみに、オーバーホールのときなど100m防水は水圧に対する検査を実施することで機能を維持できるものなので、分解修理を行ったときには耐圧の検査も必須になることを覚えておきましょう。
ロレックスのGMTマスターは2つの種類に分類される
ロレックスのGMTマスターは、ⅠとⅡの2つに分類されます。GMTマスターⅠは、1955年に登場した初代GMTマスター以降1999年までの間に計4回のモデルチェンジを繰り返しています。GMTマスターⅡは、1982年に登場したRef.16760が1号機で、以降Ref.16710やRef.116710LNなど様々なモデルがあり、現行品はGMTマスターⅡです。ちなみに、型番の数字の後に続くアルファベットはベゼルの色などの識別に使用されるもので、LNはフランス語の「Lunette Noir」の略語で黒いベゼルを意味する記号です。BLROは、フランス語の「Bleu」の略語のBL(青)とフランス語の「Rouge」の略語のRO(赤)の意味を持ちます。
ロレックスのGMTマスターの中でも特に人気が高いモデルは、初代GMTマスターのRef.6542や2018年に登場した比較的新しいモデルのRef.126710BLRO、新世代ムーブメントのCal.3285を搭載しているRef.126710BLNR、2007年にリニューアルされたRef.116710LN、1983年から1988年まで発売されていたRef.16760などがあります。
ロレックスのGMTマスターの新旧モデルの相違点は、新モデルでは単独で短針が動く点です。それと3か国の時間表示ができるように改良が行われています。Ref.16760は、GMTマスターⅡの初代モデルなどからも希少性が高く高値で取引が行われるモデルの一つです。それと、GMTマスターⅠの初代モデルのRef.6542は、防水性能50mや24時間回転ベゼルなどの機能を備えたモデルで、ムーブメントにはCal.1036・Cal.1065・Cal.1066、3つの種類が搭載されているためムーブメントの種類により価値も変わりますし、初期に発売が行われていたエナメルベゼルモデルも生産数が少ないためロレックスマニアの間で高額な値段で取引されることは珍しくありません。
ロレックスのGMTマスターの買取相場や買取の際のコツ
ロレックスの人気モデルの買取における参考価格は、初代GMTマスターのRef.6542が約270万円前後、2018年に登場した比較的新しいRef.126710BLROが約280万円前後といわれています。Ref.116710LNは、2007年にリニューアルされたモデルで、2019年まで発売されていたモデルで約145万円の買取価格です。これらは、いずれも廃盤になっていて定価が不明になっていますが、新品で販売が行われていたときよりも高値で売れる可能性が高いGMTマスターといわれています。
Ref.126710BLNRは、新世代ムーブメントを採用しているGMTマスターⅡモデルの一つで、中古での買取価格は約215万円、新品での定価が120万円などからもこのような値段で購入した人は購入のときよりも高く売ることができる可能性を持つことが分かります。
なお、これらの買取価格は売るときのタイミングで変化するので参考にすることをおすすめします。ロレックスのGMTマスターに限ったことではありませんが、買取を利用するときには全ての付属品を揃えること、付属品には外箱・保証書・取扱説明書・ブレスレットのコマなどが含まれるので、これらを用意してから査定の依頼すると良いでしょう。時計の状態を良好なものにすることも大切、セルフケアでできるメンテナンスは欠かせない作業、柔らかい布を使い優しく磨き上げることで査定に出した際に持ち主が大切に使っていたことをアピールできます。
それと、売る時のタイミングを考えることも高価買取に繋がるコツですが、ロレックスの腕時計は高価なものが多い関係から売れる時期と売れにくい時期があります。例えば、夏や冬のボーナス前や新生活がスタートする2月から3月は購入する人が増える関係から、買取の中でも高めになる可能性があります。売れる時期は商品を多く仕入れたい、このようなお店側の事情も察すると良いのではないでしょうか。
まとめ
GMTマスターは、アメリカの航空会社がロレックスに依頼して開発が行われたパイロットウォッチで、2つの異なるタイムゾーンの時刻を同時に表示できるのが最大の特徴です。初代GMTマスター(Ref.6542)は、1955年に登場し1959年まで生産が続きました。GMTマスターは、1999年まで生産され、以降は1982年に登場した後継モデルのGMTマスターⅡに引き継がれ現行モデルもGMTマスターⅡです。新旧いずれも人気モデルが多いので、高値で取引されることが多く、その中でも購入する人が増える冬や夏のボーナス前や新生活が始まる前の2月ころは需要が増えることから高価買取のチャンスに繋がります。
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