プッシュボタンの革新によりいち早く100m防水性能を獲得したデイトナ

クロノグラフは、主に計測を行う陸上スポーツで使われる機能になるので、防水性能は必ずしも必要ではありません。ロレックスは1980年代にはプッシュボタンおよび竜頭の改良を行い、防水100mを可能にしています。デイトナに装備されているプッシュボタンや防水性能などの特徴を見て行くことにしましょう。
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デイトナのストップウォッチ機能を司るプッシュボタン
ストップウォッチ機能を持つクロノグラフ、これはコスモグラフ・デイトナの最大の特徴です。ケース側面には3つのボタンが装備されていますが、12時方向に近い場所にあるボタンがプッシュボタンで、ストップウォッチ機能の開始と停止の際に利用します。中央(3時の位置)にあるボタンは竜頭で、主に時刻合わせやゼンマイを巻き上げるときに使用します。デイトナは機械式時計の手動巻きタイプになるので、この竜頭を使いゼンマイを巻いてあげます。6時方向に近い場所にあるボタンはストップウォッチ機能のリセット用で、デイトナには竜頭を挟んで上下にストップウォッチ機能の開始・停止・リセットをスピーディーに行えるクロノグラフを搭載した腕時計であることがわかります。なお、デイトナは後に自動巻きタイプに変化しますが、手動巻きの最終型はRef.6263です。
ネジ込み式を採用した1970年代の変革で50m防水になる
ストップウォッチ機能を持つクロノグラフ、これはコスモグラフ・デイトナの最大の特徴です。ケース側面には3つのボタンが装備されていますが、12時方向に近い場所にあるボタンがプッシュボタンで、ストップウォッチ機能の開始と停止の際に利用します。中央(3時の位置)にあるボタンは竜頭で、主に時刻合わせやゼンマイを巻き上げるときに使用します。デイトナは機械式時計の手動巻きタイプになるので、この竜頭を使いゼンマイを巻いてあげます。6時方向に近い場所にあるボタンはストップウォッチ機能のリセット用で、デイトナには竜頭を挟んで上下にストップウォッチ機能の開始・停止・リセットをスピーディーに行えるクロノグラフを搭載した腕時計であることがわかります。なお、デイトナは後に自動巻きタイプに変化しますが、手動巻きの最終型はRef.6263です。
1980年代にはネジ込み式を改良して現行モデルと同等の100m防水に進化
1980年代に入ると、プッシュボタンの上部までネジ切りを施して、新しくトリブロック竜頭を開発し搭載しました。トリブロック竜頭は、取り付け部やケース内にパッキンを埋め込んだネジ込み式竜頭で、これにより防水性は50mから100mへと進化することになりました。防水100mを誇るクロノグラフは、1980年では最先端、現代においてもこの技術は数多くの時計メーカーの手本になるものといいます。100m防水機能を持つデイトナの中でも初の自動巻きモデルはRef.16520ですが、1988年に自動巻きクロノグラフムーブメントと謳われるゼニス社のエル・プリメロをベースにデイトナの自動巻き化(パーペチュアル)が行われました。これにより、竜頭の機能は時刻合わせのみとなりカタログなどに掲載されるモデル名も、オイスターパーペチュアル・コスモグラフ・デイトナに変更されました。
常に新しい技術を取り入れ続けて発展するデイトナ
ロレックスが防水性と防塵性を備える、世界初の防水時計のオイスターが誕生したのは1926年です。その後もロレックスは発展を続け、1931年には世界初の両方向回転式ローターのパーペチュアル・ローターを開発し、1945年にはロレックスの定番モデルとなるデイトジャストが誕生しました。第三世代になるデイトナRef.6263のムーブメントは、バルジュー社製のクロノグラフ手巻きムーブメントCal.72をベースに改良を加えたといわれているCal.727を搭載しています。ムーブメントの心臓部とも呼べるテンプの天輪部分を小型化したことで、毎秒5振動だった振動数は毎秒6振動まで向上させ精度をアップさせました。また、キフ・ウルトラフレックス機構は当時の最新とされる耐震装置でもあり、これを採用したことで衝撃にも強い手巻きクロノグラフムーブメントの最高傑作になりました。
使われた技術の変遷を辿るのもデイトナの楽しみ方
Ref.6263は、1970年から1988年頃まで製造されていたロレックスデイトナです。素材はステンレススチールでベゼルはプラスチック、Ref.6265のベゼルはステンレスなどモデルにより仕様などが若干異なります。また、防水性は50mになりますが、1980年代に入ると100m防水へと仕様をアップしているなど使用されている技術の変遷を辿ることで色々なことがわかり、より興味を抱く人も多いといえます。Ref.6263は、第二世代から外装面での大幅な仕様変更が行われていて、見た目のデザインは第二世代のRef.6264を受け継いでいますが、Ref.6263からのスクリューロック式プレッシャーの採用は仕様の中でも大きな特徴になっています。ムーブメントは第二世代と同じCal.727を搭載していますが、これは1960年頃から約30年の間デイトナの基幹ムーブメントを担っている名機ともいいます。
まとめ
デイトナの現行モデルはRef.116500LNですが、新品も良いけれどもアンティーク時計が好きな人からは初期のRef.6263への人気が集まっています。デイトナには、手動巻きと自動巻きの2タイプが用意されていていますが、どちらもストップウォッチ機能が付いています。これはデイトナの最大の特徴であると同時に魅力に相当するものです。また、防水性も時代とともに30mから50m、そして100mへと時代ごとに進化をし続けている、魅力ある腕時計といえましょう。