オーデマ ピゲの
オーバーホールの
内容・頻度・料金は？
依頼先別の
メリット・デメリットも

1875年創業のオーデマ ピゲは、パテック フィリップ、ヴァシュロンコンスタンタンと並び、世界3大時計ブランドの一つに数えられています。有名な高級時計なだけに大切に使っている方が多いとは思いますが、それでも定期的なオーバーホールは欠かせません。

本記事では、オーデマ ピゲのオーバーホールについて、作業内容や頻度、料金などを詳しく紹介します。依頼先によってメリット・デメリットがあるため、きちんと確認したうえでオーバーホールを行ないましょう。

オーバーホールと
メンテナンスの違い

「オーバーホール」とは、腕時計の心臓であるムーブメントなどをすべて分解し、点検・清掃・修理を行なうことです。必要に応じて部品の交換や調整などに対応します。

対して「メンテナンス」は、特定の部品の点検や修理を行なうことです。オーバーホールが腕時計全体の手入れであるのに対し、メンテナンスは部分的な手入れといえるでしょう。具体的には、電池交換や清掃などの作業がメンテナンスにあたります。

また、オーバーホールには不具合や故障を予防する役割もあります。愛用する時計を長く使うためには、定期的に行なうことが大切です。ただし、それなりの費用と日数がかかることも覚えておきましょう。

なお、軽微な不具合であればメンテナンスでも対応できます。時計の状態に応じて、オーバーホールかメンテナンスを選択するのがおすすめです。

オーデマ ピゲの
オーバーホールは
何年ごとにすべき？

前述のとおり、腕時計を長く使うためには定期的なオーバーホールが欠かせません。大切に使用していても、ゴムパッキンの劣化によって防水性が低下したり、時計内部の潤滑油の劣化がムーブメントに悪影響をおよぼしたりする可能性があるからです。

では、実際どのくらいの頻度で行なえばよいのでしょうか？

オーデマ ピゲの場合、正規サービスセンターや正規販売店では、以下の頻度でのオーバーホールを推奨しています。

• 機械式時計は3～5年に1回
• クォーツ式時計は7～8年に1回

ただし、使用していて精度や機能の低下が見られた場合は、上記の限りではありません。すぐにオーバーホールを依頼し、不具合を調整してもらうのがおすすめです。

オーデマ ピゲの
オーバーホールの
依頼先は大きく分けて2つ

オーデマ ピゲのオーバーホールを行なう場合、依頼先は以下の2つに分けられます。

• 正規サービスセンター・正規販売店
• 腕時計修理専門店

それぞれの違いを紹介するので、依頼する前に確認しておきましょう。

正規サービスセンター・正規販売店

オーデマ ピゲの正規サービスセンター・正規販売店でのオーバーホールは、「コンプリートメンテナンスサービス」と呼ばれます。オーデマ ピゲ独自のステップで行なわれ、終了後には2年間の保証が付くのが特徴です。

コンプリートメンテナンスサービスと同時に、ケースやブレスレットの研磨を依頼することもできます。故障の予防だけではなく、外観を新品同様に仕上げたいときにもおすすめです。

腕時計修理専門店

オーデマ ピゲ正規の窓口ではなく、腕時計の修理専門店にオーバーホールを依頼する方法もあります。

オーデマ ピゲほどの有名ブランドであれば、対応可能な業者は比較的多いでしょう。実際にインターネットで検索してみると、多数の修理専門店が出てきます。近場に正規の窓口がない場合には、一般の修理専門店を検討するのも一つの手段です。

オーバーホールの依頼先別の
メリット・デメリット

ここでは、オーバーホールの依頼先別にメリット・デメリットを紹介します。

正規サービスセンター・正規販売店に依頼した場合と、腕時計修理専門店に依頼した場合で分けて解説するので、どのような違いがあるのかを確認しておきましょう。

正規サービスセンター・正規販売店に
依頼するメリット・デメリット

オーデマ ピゲの正規窓口であるサービスセンターや販売店に依頼する方法は、信頼性が高く、安心できる選択です。しかし、メリットがある反面、デメリットもあります。

メリット

最も大きなメリットは、前述のとおり信頼性が高いことです。正規製造元へ依頼するため、完璧な仕上がりが期待でき、大きな安心を得られるでしょう。

また、これまでは電話やLINE受付のみでしたが、2020年より公式ページからの申し込みで「ピックアップサービス」の利用が可能になりました。

申込ページで自分の情報を入力すると、ピックアップキットが手もとに届きます。オーバーホールを行ないたい時計を梱包して送付することで、見積もりや進捗状況をメールやLINEなどで確認できる便利なサービスです。

もちろん、これまでどおり2年間の修理保証も付き、アフターサービスも万全です。輸送時の保険やプライバシー保護も考慮されているため、スピーディーかつ安心の対応で、満足いくサービスを受けられるでしょう。

デメリット

正規サービスセンターや販売店で依頼するデメリットは、腕時計の修理専門店に依頼するよりも納期が長くなりやすいことです。

オーバーホールをメーカーに依頼すると、納期が1～2ヵ月以上かかるといわれています。オーデマ ピゲの場合、複雑な修理やスイス本社での作業になると、さらに期間を要するため注意が必要です。

腕時計修理専門店に
依頼するメリット・デメリット

続いては、腕時計の修理専門店にオーバーホールを依頼する場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

腕時計の修理専門店に依頼する大きなメリットは費用面です。正規の窓口で依頼するよりも安い料金で行なってもらえることが多く、予算を抑えたい方に適しています。

また、比較的短い納期で対応してもらえるのも特徴です。大事なオーデマ ピゲを長期間手放したくない方に適しています。近々着用する予定があるときにもおすすめです。

デメリット

腕時計の修理専門店に依頼するデメリットは、業者によって修理のスキルに差があることです。「信頼できる技術があるか」という視点で、業者選びを慎重に行なわなければなりません。

また、正規ではない場所でオーバーホールや修理を行なうと、第三者によって改変された時計とみなされ、正規の保証を受けられなくなる可能性があります。代替部品を使用された場合は、オーデマ ピゲを売却する際の査定価格が下がるリスクがあるため注意が必要です。

オーデマ ピゲの
正規オーバーホールの流れ

ここでは、オーデマ ピゲの正規オーバーホールである「コンプリートメンテナンスサービス」の流れを紹介します。依頼する前に、オーバーホールの流れを確認しておきましょう。

照合・情報登録・見積もり

まず、オーバーホールの対象となる時計の写真を撮り、作動状態や申告内容などを登録します。併せて、時計の識別番号とオーデマ ピゲのデータを照合してから診断を行ない、時計の到着から10日以内に見積もりが発行されます。

実際にオーバーホール作業に入るのは、見積もりの承認後です。

分解・プレ洗浄

ストラップやブレスレットをケースから外し、ムーブメントを分解します。プレ洗浄を行ない、ムーブメント部品を丁寧に検査する流れです。

部品交換

すべての部品を丁寧に検査し、消耗している部品を交換します。動作に影響をおよぼす可能性のある部品があれば、予防として最新の部品と交換してもらえるのが安心できるポイントです。

洗浄

部品を傷付けないように、テフロン洗浄容器で洗浄します。その後、超音波槽で油汚れまで完全に洗い流したら洗浄作業は完了です。

組み立て・注油

分解したムーブメントを組み立てます。部品同士の摩擦を減らして摩耗を抑えるために、注油も行なわれます。

オーデマ ピゲでは、約12種類の潤滑油とグリースのなかから、時計師が部品に適したものを選んで使用するので安心です。

日差の調整

続いて「日差」の調整を行ないます。日差とは、ムーブメントのコンディションなどによって生じる1日あたりの時間の誤差のことです。

組み立てた時計を24時間作動させて調整を行ない、ムーブメントを安定させます。

ケーシング

ムーブメントにダイヤルと針を取り付け、ケースに収めるのがケーシング作業です。視認による最終検査を行なってから、ネジを締めてしっかりと閉じます。

最終検査

5～12日間ほどかけて、時計の技術的検査・機能試験・外観検査を行ないます。検査基準は、新品の時計の品質検査とすべて同じです。最低でも2年間の保証を付与できるレベルかどうか、丁寧に確認します。

この検査結果は履歴として登録され、資料として保存されます。

オーデマ ピゲの
正規オーバーホール料金は
製造年によって変わる

オーデマ ピゲの正規オーバーホールを依頼する場合、サービス料金の適用には以下の条件があります。

• 機械式時計の場合、製造から25年以内
• クォーツ式の場合、製造から15年以内

上記より古い時計の場合は、正規サービスセンターか販売店に問い合わせを行ないましょう。

正規オーバーホール料金については、以下の表を参考にしてください。

（円価格は、公式サイトに掲載されているスイスフラン価格を2023年11月20日時点で円換算したものです）

＜ロイヤルオークコレクションの料金（税別）＞

＜CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの料金（税別）＞

＜その他の料金（税別）＞

オーデマ ピゲを
売りたい場合は
オーバーホールが必要？

オーデマ ピゲは、高い技術が集約された世界的に有名な高級時計です。売却をすれば高値で買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。

オーバーホールにより状態が良くなれば、査定価格はさらに上がると考えられます。ただし、以下の2つの理由から、売却前のオーバーホールは必ずしもおすすめとはいえません。

まず注意したいのが、オーバーホールによってアップした査定価格よりも、オーバーホールにかかる料金のほうが高くなる可能性が高いということです。

前項で紹介したように、オーデマ ピゲの正規オーバーホールの料金は決して安くはありません。せっかくオーバーホールをしても、そのコストを売却で取り戻すのは難しいといえます。

次に、「腕時計の修理専門店でオーバーホールをしてから売却すればいいのでは？」と考える方もいるかもしれませんが、それもおすすめできません。

腕時計の修理専門店に依頼した場合、交換パーツに代替部品を使用される可能性があります。その場合、査定価格が下がってしまう恐れがあるのです。

これらの理由により、売却前にオーバーホールを行なうことをおすすめしていません。オーデマ ピゲの売却を考えている場合は、オーバーホールをあえて見送るのも選択肢の一つです。

「おたからや」なら
オーバーホール前の時計も
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全国に1,000店舗以上を展開する「おたからや」は、オーデマ ピゲをはじめ、ブランド時計の高価買取実績が豊富な買取専門店です。確かな目をもつプロの査定士が丁寧に査定を行ない、ご納得いただける価格をご提示します。

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もちろん、査定後のキャンセルも無料でできます。真剣に売却を考えている方だけではなく、オーデマ ピゲを手放そうか悩んでいる方、買取価格を聞いてから検討したい方も、ぜひお問い合わせください。

また、「おたからや」では、修理やオーバーホールをする前の査定をおすすめしています。修理やオーバーホールが必要そうな時計でも、まずはお気軽にご相談ください。

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まとめ

オーデマ ピゲを長く使いたいのであれば、定期的なオーバーホールを心がけましょう。

正規サービスセンターや正規販売店では、手厚いオーバーホールを受けられます。2年間の修理保証も付いているため、完璧な仕上がりと安心を求める方は正規窓口の利用がおすすめです。

腕時計の修理専門店でオーバーホールを行なうことも可能ですが、業者によって技術にバラつきがあります。比較的安く依頼できるのはメリットですが、正規の保証を受けられなくなる可能性などがあるため、注意が必要です。

オーデマ ピゲの売却を考えているのであれば、オーバーホール前にぜひ「おたからや」にご相談ください。オーバーホールや修理が必要な時計でも、おたからやなら査定が可能です。

店頭買取のほか、便利な出張買取やWEB査定にも対応しています。査定や買い取りにコストは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。

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