コラム

オーストリアのダカット金貨

●金貨の中でもなかなかの高額品

オランダにもダカット金貨はありますが、それとは全くデザインの雰囲気が異なるのがオーストリアのダカット金貨。額面は色々とありますが、中でも価値が高いのは4ダカット金貨です。少し中途半端な額面に聞こえるかもしれませんが、金貨の価値としてこの額面は全く関係ありませんから、さほど気にする必要もないでしょう。

どうして価値が高いのか、単純にそれなりの重さを持っており、そして金の含有率が高いからです。

金という素材は非常に貴重であるため、金貨はどうしても小さく作られてしまいます。しかしオーストリアのダカット金貨は直径が4cm弱もあるのです。金貨ではかなり大きい方で、重さも14g弱と重みを感じることができるはず。そして品位は23金。純度にすると98.6%。24金でなければ22金や21.6金といった品位が多いのですが、できるだけ金貨の価値を高めようと23金という質で仕上げたその心意気もこの金貨からは感じられます。

1ダカット金貨も品位は同じ。どちらも査定額は他の同様の重さの金貨と比べると角段に高いです。

●細かな細工が光るダカット金貨

オランダのダカット金貨はデザインが簡素で、それが良い味を出しているとも言えるのですが、オーストリアのダカット金貨はそれとは打って変わって非常に細かいデザインが施されています。

表面に描かれている皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の横顔はヒゲや服装に至るまで細かな線で表現されており、まるで写真をそのまま写したかのような印象さえ受けます。4ダカット金貨は直径が大きいのでこのような描写も可能なのでしょうが、直径が2cmしかない1ダカット金貨もやはり描写は細かい。

裏に描かれているのはオーストリアの国章でダブルイーグルと呼ばれるタイプの図柄。こちらも細かなレリーフで技術の高さがうかがえます。