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    特徴と違いは?
    今の価値や種類も詳しく解説

大判小判の金貨の
特徴と違いは?
今の価値や種類も詳しく解説

財宝の代名詞としてよく耳にする金貨。金貨には大判と小判があり、それぞれ具体的にどの程度の価値があるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

金の価値は年を追うごとに高まっており、金1gあたりの買取価格は2023年9月に史上初めて1万円台を記録しました。

金が注目を集めている今こそ、大判小判(金貨)について知る意味があるといえるでしょう。

この記事では、大判小判の特徴や違い、現在の価値、高く売るためのポイントなどについて解説します。

大判小判とは?
特徴や違いを紹介

大判小判とは、安土桃山時代につくられ、おもに江戸時代に流通していた金貨のことです。まずは、それぞれの特徴や違いについて解説します。

大判とは

大判とは、を楕円形に薄く伸ばしてつくられたもので、「黄金」「大判金」などとも呼ばれていました。安土桃山時代から江戸時代にかけて、約300年にわたって製造されていた歴史があります。

最初の大判は、1588年の安土桃山時代、豊臣秀吉が彫金師の後藤徳乗に命じてつくらせた天正大判です。

1601年になると、徳川家康により慶長大判・小判がつくられ、それ以降は元禄や享保といった各期で異なる大判がつくられました。

大判1枚あたりの価値は時代によって変わり、7両ほどのものから、高いものは20両を超えるものまであります。

ちなみに、日本で最初の金貨は760年頃に鋳造されたとされる開基勝宝(かいきしょうほう)です。歴史的な価値は極めて高く、現存する32枚は重要文化財に指定されています。

小判とは

大判と同じく、小判も金を楕円形に薄く伸ばしてつくられています。慶長小判を代表として豊富な種類があり、金額はすべて1両です。

1601年、徳川家康が後藤家に命じて鋳造させた慶長小判が流通しはじめます。その後、1860年の万延小判まで計10種類の小判が発行されました。

時代劇などで目にすることもある千両箱。江戸時代の通用金貨である小判は1枚1両なので、千両箱には小判が1,000枚(千両)入ることになります。

小判は大判より流通量が多い一方、幕府の財政赤字や金の産出不足などの影響で、時代が下るにつれて質が落ちていったことが知られています。

大判小判の違い

大判小判は、金の含有量や使い道におもな違いがあります。

大判は金の含有量が多く、最初の大判である天正大判は金の含有率が70%~76%ほど、重さは165gほどです。

1枚あたりの金額が大きいため、一般には流通せず、おもに贈答用や恩賞用として用いられていました。

品位(質)や量目(質量)を保証する極印だけでなく、表面には墨書きもあるのが特徴です。名前のとおりサイズは大きく、20cm以上の種類もあります。

一方の小判は、貨幣として流通させることを目的につくられています。大判より小ぶりで持ち運びやすく、日常的な取引でおもに使われていました。

大判と同じように極印はあるものの、流通量を増やすために墨書きは省略しています。

流通量が多く小ぶりな分、価値は大判に劣りますが、古銭コレクターのあいだでは今も高い人気を誇っています。

大判小判の価値は?

ここからは、大判小判の今の価値と、査定額に影響を与えるポイントについてそれぞれ解説します。

大判の今の価値

大判の今の価値には、金本来の価値に加えて、古銭としての価値も含まれます。安価なものでも200万円程度で、高いものになると1,000万円以上の値が付く場合も珍しくありません。

特に、天正大判の一種である「天正菱大判」は希少性が高く、価格相場は5,000万円~7,000万円程度といわれています。

オークションでは1億円からスタートした事例もあり、古銭としての価値が極めて高い大判の一つです。

大判の価値に影響するポイント

大判の価値は、保存状態に応じて大きく変動します。

大判の価値を評価するうえで、特に重視されるポイントが墨書きの有無です。墨書きがきちんと残っている大判は、査定でも高く評価される可能性が高いでしょう。

また、墨書きが上書きされていないか、大判にゆがみがないかといったポイントも価値に影響します。

墨書きの状態の評価は「元書き」「直し書」「後書」「加筆」の4段階で行なわれます。最も高く評価されるのが、墨書きが鋳造当時のまま残っている元書きです。

次に、大判を発行していた後藤家が書き直した直し書が2番目に高く評価されます。後藤家に墨書きを直してもらうことを「認換(したためかえ)」といい、認換のために手数料である判料を支払う必要がありました。

後書、加筆は後藤家以外の者が不自然に書き直したケースで、価値の判定には不利な影響を与えます。

小判の今の価値

大判と同様、小判についても金としての価値、古銭としての価値が考慮されます。種類や保存状態にもよりますが、50万~200万円程度が評価額の相場です。

先述のとおり、幕府の財政赤字などの影響で小判の質は年代が下るにつれて悪化していきました。そのため、小判の金含有量は江戸末期になるにつれて減っています。

例えば、江戸末期の万延小判には、初期の慶長小判の1割程度の金しか含まれていません。

小判の価値に影響するポイント

小判の価値に影響を与えるおもなポイントとしては、流通量と鋳造年度の2点が挙げられます。

流通量が少ない小判ほど希少価値が高く、よって評価額も高くなりやすいです。当時の鋳造枚数が多い小判でも、現存している数が少なければ市場では高い価値が付けられるでしょう。

鋳造年度については、古いものほど評価が高まる傾向にあります。ただし、当時の歴史的背景なども加味されるため、古いほど価値が高いとは一概にいえません。

大判小判の種類

200年以上続いた江戸時代には、さまざまな種類の大判小判が鋳造されていました。ここからは、大判小判の代表的な種類を紹介します。

大判の種類

大判の代表的な種類として、天正大判、慶長大判、元禄大判、享保大判、天保大判を挙げて、それぞれの特徴を解説します。

種類 特徴
天正大判 ・16世紀後半に豊臣家の命で鋳造された大判

・大きく3種類に分かれており、「天正菱大判金」「天正長大判」「大仏大判」がある

・金の純度は70~76%程度

・相場は1,000万円以上で、天正菱大判金の価値は5,000万円以上とされる

慶長大判 ・天下統一の象徴として、徳川家康の命で17世紀初頭に鋳造された大判

・意図的に銅を混ぜた黄金色が特徴

・金の純度は68%程度

・相場は400万~1,000万円程度で、状態が良ければ2,000万円の値が付くこともある

・笹の葉のような墨書きが特徴の「慶長笹書大判金」は特に高く評価される

元禄大判 ・17世紀後半、元禄8年に発行された大判

・金の純度は52%程度で、ほかの大判に比べて低め

・大量に鋳造されたが、現存枚数が少ないので希少価値は高い

・慶長大判同様の角張った楕円形が特徴

・相場は1,000万~3,500万円程度

享保大判 ・18世紀半ばの享保10年に発行された大判

・慶長大判に比べてやや丸みを帯びた楕円形が特徴

・享保大判から「大判1枚あたり7両2分」とする公定価格が導入された

・金の純度は68%程度

・流通期間が長かったことから何度も認換が行なわれており、元書きのものは極めて貴重

・相場は150万~500万円程度

天保大判 ・19世紀半ばの天保9年に発行された大判

・享保大判によく似たデザインだが、金の純度は約67%で若干低い

・鋳造枚数は1,887枚で希少価値が高い

・相場は150万~550万円程度

小判の種類

小判の代表的な種類としては、駿河墨書小判(するがすみがきこばん)、武蔵墨書小判(むさしすみがきこばん)、慶長小判、元禄小判、宝永小判などが挙げられます。

以下表では、各種類の特徴や相場を紹介しています。

種類 特徴
駿河墨書小判 ・16世紀後半の文禄4年に鋳造されたとされる小判

・日本最古の小判といわれており、歴史的な価値が極めて高い

・金の純度は84%程度

・肩がなく、丸い楕円形が特徴

・現在までに数枚しか確認されていない

・相場は100万~数千万円

武蔵墨書小判 ・16世紀後半に鋳造された、駿河墨書小判と並んで古いとされる小判

・「武蔵壹兩光次」と墨書きが施されている

・金の純度は84%程度

・もともと鋳造数が少なく、後年新たな貨幣鋳造のために回収されたこともあり、極めて希少性が高い

・相場は100万~数千万円

慶長小判 ・17世紀初頭に鋳造された小判で、江戸幕府が初めて発行した貨幣として知られる

・金の純度は約84%で、ほかの小判に比べてサイズが大きめ

・「江戸座」「京座」「駿河座」といったように、制作場所や極印で種類が細かく分けられる

・相場は数十万~170万円程度

元禄小判 ・17世紀後半の元禄8年に発行された小判

・貨幣流通量の増大を狙い、2枚の慶長小判に銀を混ぜて3枚の元禄小判を鋳造した

・金の純度は慶長小判の約2/3で、57%程度

・江戸時代の経済発展に貢献した小判として知られている

・相場は30万~100万円程度

宝永小判 ・18世紀初頭の宝永7年に発行された小判

・元禄小判が脆く折れやすかったことから、金の純度を慶長小判と同水準の約84%に戻した

・金の産出量不足の影響で、サイズは慶長小判より小さくなっている

・「乾字金」「宝永金」とも呼ばれる

・相場は50万~100万円程度

大判小判が本物か
見分けるための方法

大判小判はその価値の高さから偽物も多くつくられているため、本物の見極め方を押さえておくことが大切です。

ここからは、大判小判が本物かどうか見分けるための方法を2つ紹介します。

磁石を近づけてみる

すぐにできる方法として、大判小判に磁石を近づけてみるとよいでしょう。鉄などを含んだ金属に金メッキが加工されている場合、磁石にくっつくこともあります。

大判小判に磁石を近づけてくっつかなければ、本物の可能性があると考えられます。

ただし、銀やアルミといった金属も磁石には反応しないため、磁石にくっつかないから金だと断じることはできません。また、厚メッキ処理が施されているために磁石に反応しないケースもあります。

磁石を用いる方法は、あくまでも見分け方の一つとして参考にしてください。

重さを量ってみる

本物の大判小判と偽物では、重さに違いが見られるケースがあります。これは、大判小判が鋳造されていた時代には正確な計量機器が存在せず、本物と同じ重さで偽物を鋳造できなかったためです。

重さを量って本物と比べてみることで、偽物だと判明する場合があるでしょう。

ただし、近年つくられた偽物には本物とまったく同じ重さのものもあるので、注意が必要です。

また、偽物であっても金自体の価値が評価される可能性もあるため、一度査定に出してみることをおすすめします。

大判小判を売却する前に
知っておきたいポイント

少しの工夫を凝らすことで、大判小判の査定額が高くなる場合があります。ここでは、大判小判を売却する前に知っておきたいポイントを紹介します。

慎重に取り扱う

大判小判には歴史的な価値があるため、細かい傷が付くだけで評価額に影響をおよぼすおそれがあります。また、汚れやサビを自分で落とそうとして傷を付けてしますと、価値が下がるかもしれません。

大判小判に付いている汚れやサビがあっても、無理に取り除こうとしないことが重要です。また、大判小判を触るときはなるべく手袋などを着用し、慎重に取り扱うことをおすすめします。

鑑定書がないか探してみる

大判小判によっては、専門家による鑑定書が付いているケースもあります。

鑑定書は大判小判が本物であると認め、その品質を保証してくれるものです。価値の見極めが容易になるため、一度鑑定書があるかどうかを確かめてみるとよいでしょう。

ただし、鑑定書がない場合であっても、正しく価値を見極めてくれる買取業者へ査定を依頼すれば問題はありません。

買取専門店に査定を依頼する

買取業者の質は千差万別で、なかには顧客をだまそうとする悪質な業者も存在します。

大判小判の買取査定を依頼する際は、金をはじめとした貴金属の豊富な買取実績がある専門店へ依頼するのがベストです。

「おたからや」は、全国で1,000店舗以上を展開し、世界44ヵ国と取引実績のある買取専門店です。小判はもちろん、インゴットや金貨、金アクセサリーなどの豊富な買取実績があります。

査定料などの各種手数料が無料の店頭買取と出張買取を、自身のニーズに合わせて選べることも人気の秘訣。買い取りに特化して販売コストを削ることで、高価買取を実現しています。

大判小判の売却を検討している方は、信頼と実績のおたからやの無料査定をぜひご利用ください。

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まとめ

さまざまな種類がある大判小判は、いずれも金自体の価値と古銭としての価値を併せ持っています。

なかには数千万円の値が付く希少なものもありますが、模造品も多く出回っているため、本物の見極め方を知っておくことが大切です。

鑑定書などがなければ、信頼できる買取専門店に査定を依頼するとよいでしょう。

豊富な買取実績があるおたからやでは、大判小判はもちろん、幅広い金製品の買い取りを行なっています。おたからやの無料査定を利用して、大判小判の価値を正しく見極めてみてください。

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